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ワンダーフェスティバル2011[冬]トレンドレポート前編

2011年2月6日に幕張メッセにて開催されました、
ワンダーフェスティバル2011[冬]のイベントレポートを書いていきたいと思います。

こちらでは、主に塗装済み完成品ではなく、ガレージキットディーラーの作品に焦点を当て、
特に美少女フィギュアに関する『トレンド』について、報告・考察したいと思います。
尚、作品一つ一つのレビューに関しては、フィギュアコミュニティサイトfgにて
yuuというモデラー名で掲載しておりますので、会員登録をして頂いたうえ、併せてご覧下さい。
個人的な意見の偏りはありますが、皆様の参考になれば幸いです。

今回も各ディーラー様、珠玉の作品を販売されておりました。
更新を2回にわけ、二つの視点からガレージキットのトレンドを考察したいと思います。


【前編:進むモチーフのニッチ化・版権許諾の複雑化進む】

本稿では、モチーフおよび版権的な面で私が注目したトレンドを
代表的な作品数点を押さえつつ紹介していきたいと思います。

WF2011wトレンドレポ01
ヘッドをそれぞれ用意し、好みのイメージで組むことができます。
想像上の彼女と、実在の彼女といったところでしょうか…。彼とも言えますが……。姫として下さい。


WF2011wトレンドレポ02
造形としてもスカートやエプロン、リボンなど細かなディティールが施され、非常に魅力的です。

WF2011wトレンドレポ03
このツンととんがった口元に魅了されます。ヘッドフォンやギターなどマテリアルの造形も整っています。

Cool Drive Factoryの新作、『性別@姫』は、イラストレーター佐野俊英氏の描いた、
こくまろみるく@ティッシュ姫(イラスト)を立体化。

こくまろみるく@ティッシュ姫(本人)さんは、ニコニコ動画から有名になった、性別「姫」の女装ベーシスト。
現在では、ニコニコ大会議での生演奏出演など、ネットスターとして活躍されています。

美少女フィギュアのモチーフといえば、アニメ・ゲームがそのほとんどを占めますが、
初音ミクの登場をきっかけに、「インターネット」そのものからタレント性を発揮する
キャラクターが多く登場するようになりました。

特にこの作品は、実在の人物をイラスト化→立体化という工程を踏んでいますし、
こくまろみるく@ティッシュ姫自身もコスプレが一つの話題性を生んだ経緯があるので、
3次とも4次とも言える版権の連鎖があります。

モチーフ探しがより複雑によりニッチになろうとしています。
我々はこれまでの与えられるエンターテイメントのではない、
皆で築き上げていく新しいコンテンツやアイドルを求めているのではないでしょうか?
ジャパンポップカルチャーの最先端を感じることができる作品でした。

 ☆ ☆ ☆
 
交渉力のあるディーラーとなれば、立体化企画そのものを
イラストレーターと共同企画で立ち上げることも可能となりました。

WF2011wトレンドレポ04
2ディーラーそれぞれで制作したとは思えない一体感。立体としての迫力がここにあります!

WF2011wトレンドレポ07
鶴の館担当 十六夜咲夜 つま先から毛先までこれでもかという装飾が施され見る者を圧倒させますね。

WF2011wトレンドレポ06
八音式担当 レミリア=スカーレット 小悪魔的な表情がイラストの雰囲気とも相まって素晴らしいです。
また、ブーツの光沢や衣装、装飾などそれぞれのアイテムに合う光沢感が見ていて心地いいです。


WF2011wトレンドレポ05
装飾に目が行くのですが、私の一番の注目はこの表情。
イラストの強いパンクな視線や口元をモチーフにしつつも、鶴の館らしい柔らかさも同時に彫り込まれ、
強さと優しさが混ざり、妖艶とも言える魅力を放っています。単なるイラストの立体化ではなく、
共同企画ならではの味がここに詰まっているのではないでしょうか?



鶴の館八音式からの新作、
『十六夜咲夜×レミリア・スカーレット(Project.C.K.Ver.)』 (東方紅魔郷~the Embodiment of Scarlet Devil)は、
カワサキ氏と剣崎ぢゅん氏が主宰するイラスト・デザインサークルProject.C.K.と、
鶴の館、八音式のコラボレーションでゼロから企画が立ち上げられました。
ヴィジュアルイメージはこちら→ 鶴の館Blog12月28日

多くの東方版権や先程の『性別@姫』のように、インターネットに投稿されたイラストを
立体化するという試みは既に多くのディーラーによって進められていますが、
絵師と原型師が共同で企画そのものを立ち上げていくというプロジェクトは新鮮でした。

私は、ただモチーフに似ているのではなく、
原型師独自の造形性も期待されるということが、ガレージキットの魅力だと思っております。

この作品のように、絵師と原型師が膝をつけあわせて、お互いの個性を発揮することで
これまでにない素晴らしい作品が生まれるトレンドは非常に面白い試みだと思います。
皆様いかがでしょうか?知り合いの絵師さんがいらっしゃればぜひ声をかけてみてはいかがですか?



課題点も顕著に

さて、様々な分野、出発点から個性的な作品が登場しておりますが、
同時にそれは版権許諾の複雑化を招いている様です。

WF2011wトレンドレポ08
モチーフになったイラストの通り、サイバーな印象のスーツに身に纏ったハク。
複雑な衣装の造り込みと堂々とした立ち姿が素晴らしいです。
私の中ではその名の通り弱音を吐いているイメージがあるのですが、
これはそんな印象とは違うカッコイイ弱音ハクとなっています。


WF2011wトレンドレポ09
招き入れるような手の仕草が印象的。やさしく微笑む表情と視線がいいですね!


FIESTAの新作『1/8弱音ハク「Cyber_diver 2nd」』は、初音ミクの2次創作にあたる弱音ハクの
デザイン・コンセプトを手がけたCAFFEIN氏のSF風に仕上げたイラストを立体化したものです。

版権許諾の確認に時間がかかり、キット化(複製や提出見本作成等)のスケジュールが押しに押した様です。
詳しいことはわからないですが、ワンダーフェスティバル実行委員会と、
初音ミクの版権を預かるクリプトン・フューチャー・メディア(株)と、
弱音ハクの版権を預かるCAFFEIN氏の間で(正確にはクリプトン・フューチャー・メディア(株)との共同保有)
の間で何か行き違いがあったのではないかと推測できます。

 ☆ ☆ ☆

また、他にも猫の事務所から発表された『パープルハート』(超次元ゲイム・ネプテューヌ)に関しても
申請許諾のゴーサインによりキット化のスケジュールが押し、予定されていた業者複製が間に合わず
最低数量を用意することしかできなかったそうです。

WF2011wトレンドレポ10
ワンダーショーケースにも選出された実力派ゆきうさ氏の新作。
まさにゲームの中から飛び出てきたような造形です。
緻密なスーツデザインとしなやかな少女のポージングが見事に融合されています。


WF2011wトレンドレポ12
特別に後ろを撮らせて頂きました。背中に手描きのロゴ。
今回、フィニッシャーとして活躍されているむーぶ氏とのコラボレーションを実現しました。
造形と共にフィニッシャーという存在にもより脚光が当たって欲しいと思います。


WF2011wトレンドレポ11
スーツパーツのそれぞれに光沢とマットの塗り分けが適所に施され、
他にはない上質な仕上がりとなっています。
幼げな表情と女性らしい三つ編みの造形も素晴らしいです。
つまり、もっと売って欲しかった…っ!!

 
これらの版権の合否報告に影響されたキット化工程の遅延は、
私がブログやツイッターで追いかけていたほんの一部の版権です。
中には生産の都合がつかず、出店を諦めたディーラーも少なからず存在していたようです。

あくまで、版元の寛大な懇意・支持の元で成り立っているのが当日版権制度ですので、
このような事態を誰かのせいにすることはお門違いもいいところ
なのですが、
多くのディーラー様から、魅力的な版権は多いものの、申請が通るか、また申請がどの時期に通るのか
一つ一つにリスクが高く、容易には踏み込んだ作品が作れないという声を聞きました。
特に昨今はディーラーが「造りたい!」と思う魅力的な作品が、厳しい版権許諾基準を設けたメジャータイトル
2次創作、3次創作と複雑な創作課程を経て生み出された超ニッチタイトル二極化され、
当日版権制度を経るガレージキットとしては相当に動きずらい様相です。


アマチュアディーラーの冒険心が今日のフィギュア業界を形成したと私は信じておりますが、
版元としても、原型師としても、一歩踏み出せない状況は、ガレージキットの精神として
惜しいとしか言いようがありません。

私のようないちガレージキットファンとしては、
とにかく「おもしろい作品」であることその1点のみを渇望しています。
前半で紹介させて頂いた作品のように新しい視点、掘り下げを行った作品が会場に溢れ、
皆が思わず「おもしろい!」と思える、ワンダーなフェスティバルがこれからも
運営されていくことを期待しております。


次回は、ワンダーフェスティバル2011[冬]トレンドレポート後半として、
楽しむ・参加するガレージキットを焦点にレポートを作りたいと思います。
近日投稿予定です。お楽しみに。

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yuu

Author:yuu
ガレージキットのイベントに出没しては写真を撮ってます。
取材は足で、直に聴く!をモットーにレポートを書きます。
まだ2010年のワンフェス冬が初イベント参加のピヨピヨですが
どうぞ宜しくお願い致します。 

ツイッターしてます。yuu_T556です。
E-mail dekodekoodeko(アットマーク)msn.com

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