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フィギュア原型師のための初めての3Dモデリング講座 に行ってきました!

11月27日の出来事

もうあっという間に一週間以上経ってしまいましたが、
先日、3D-GANさん主催の「フィギュア原型師のための初めての3Dモデリング講座」を取材しに行きました。
11月頃から開催されているのを知っていて覗いてみたいなぁ…と、ぼんやり思っていたところを
知り合いの原型師さん伝いに3D-GANから「取材して!というか宣伝して!!」みたいな感じで
逆オファー頂きました。考えてみれば生まれて初めて逆オファーを頂いたわけでして、
なんだか自分も随分偉くなったもんだと思いました/(^o^)\


この、「フィギュア原型師のための初めての3Dモデリング講座」は、もう読んで字のごとく
フィギュア原型師さんを対象にした3DCGモデリングを実践的に学習するための講座で、
全7回(私がお邪魔したのは第5回目)の講義にてMetasequoiaによる、
ポリゴンモデリングのはじめの一歩を習得しようというものです。
具体的には、「原型師のための~」とはありますが、美少女をモデリングしたり、
モンスターをモデリングしたりはしません。と、いうかはじめの一歩では不可能です。
それでも、台座や剣、銃といったポリゴンモデリングしやすいもの。
かつ、フィギュアの小道具など実践舞台でさっそく活かせそうなアイテムを秀作にチョイスし、学習していきます。

blog03_DSC01573.jpg


ウェブ上の告知では全7回で95,000円(1回13,500円相当)と私の感覚では決して安くない…。
でも12,000円相当の立体出力サービスがつくので、実質1回12,000円相当となり、
実際に講座を受けている生徒さんからのヒアリングだと、5回程講座を受けていく過程で、
「どんな風に画面をみればいいのかわかった」「何を操作すればいいものなのかわかった」
「これから先、どんな本を買ってみて自習していけばよいのかわかった」
「3DCGを学習していくロードマップができた」

など、内容には費用なりに十分手応えがある…とのことでした。


改めてカタチをよく「見る」という訓練

どんな授業だったか、というのは色々とメモはしたのですが…
自分の感想や生徒さんの感想を中心にまとめていきたいなと思います。
そして、今回の授業では株式会社D4A株式会社Knead代表取締役 木村和宏氏が特別講師として
お越しくださり、3Dモデリングそのもののお話や、業界の特にフィギュア業界にまつわるお話をして
下さったのでその部分も少しご紹介したいと思います。
(それがあるから声をかけてくださったんだとか。感謝!!)


まず、授業の内容についてですが、13時、都内パソコン教室にて授業開始。
生徒は10人(男性7名、女性3名。20代~40代くらい。モデリング経験ほぼゼロ。原型師7名くらい。
その他キャラクタービジネスに関わっている方…等)講師は3D-GAN事務局の小野田先生。

前回の授業の難しかったところや今回の授業の難しそうなところ、
生徒がそれぞれ疑問に感じたところを質疑応答をしながら開始していきます。
みんなの頭が前回の続きまで無事ローディングできたところで本格的な講義がスタート。
今回は用意された下絵を元に「銃」をモデリングするということです。

私は原型師ではないのでそもそもモノのカタチをどう捉えるとか、
どんな順番でモノづくりを組み立ていくかとか、そういう部分にはほとほと疎いのですが、
まず「銃」というお題に対してグリップから造るか?銃身から造るか?みたいなことを皆で考えるんですね。
そんなの造りたいところから造ればいいんじゃないの?と、思ってしまう私なのですが、
どうも銃身…特に銃口の様な円柱になっている部分は、円であるからして、高さから奥行も計算できるので、
平面だけの見本でもモデリングを進めていくのにちょうどいいと、なんとまぁそんな見栄え良く造るための
段取りから一つ一つ考えていくのです。

sozai01.jpg
この画像は私がウィキペディアからイメージのためにお借りした写真ですが、
こんな拳銃の写真一枚からみんなでカタチを考えてモデリングしていきます。



作業がとにかく地味!進まない!それは生徒の習熟度が悪いとかではなく、
正確にカタチを分析し、正確にモデリングで再現し、正確にカタチを組み合わせていくという点においてです。
キャラモノとメカモノで考え方が違うというのもありますが、
大まかに全体像から造ってジワリジワリと造りたいカタチにしていく、「0~100へ」なイメージの手原型と、
一つ一つ正確に造り上げて一気に組み上げる「0か100か」なデジタル原型。
とても対照的な造り方で興味深かったです。
(尚、より高レベルになるとやはり全体像から徐々に細かくという造り方にデジタル原型もなるそうですが、
 今回は簡単なカタチなのでいきなり精密な作業をしているだけだよ というお話でした。)

単純なカタチだと言っても、生徒はテキストと睨めっこし、先生を奪い合い、かなり忙しいご様子。
日常の手で作る作業としてはなんともない作業も「ポリゴンの流れ」という部分ひとつにおいても
一つ一つ根気強く正しいカタチを模索していくのです。
「3Dを使えば、楽にできるよ~」とか「3Dで効率的なモノづくりを!」というキャッチはよく耳にしますが、
彼らの奮闘ぶりを見ているとそんな幻想が見事にぶっ壊れるなぁ…     と、誰もが思うことでしょう。

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スイスイ進むかと思った私の幻想は見事に打ち砕かれた…!
ここから少し銃身を生やしてみたところで、授業開始から2時間が経ってしまいました。
でも、生やす作業はめちゃくちゃ早くてやっぱり3DCGの効率は侮れないです。
ABCを覚えるまでは大変だけど、ある程度単語やダイアローグを覚えると一気に上達しはじめる。
英語の勉強みたいだなぁと思ってみてました。私はそんな英語が大の苦手ですけどネ ('∀`)



デジタルモデリングを生業とする人

さて、あっという間に2時間経過し、
午後3時です。一旦手を休めて本日のお楽しみイベントへ。
特別講師、木村先生登場。拍手で歓迎。
(一部、講義後のおでん屋での話題も混ざります)

先ほど迄、三角で考えるか四角で考えるかで四苦八苦していた我々には想像もできない
デジタル原型が眼前に晒されます!撮れないのが惜しかった…!!!


木村先生、ぱっと見30代くらいでとっても若いのに、25歳のWINDOWS95がでたようなまだでてもいないような
時から(え?じゃぁ今おいくつですか?!)3Dモデリングの先駆け的なことに携わっていたというから凄い。
(むしろたった16年そこらで今日に至る進化を遂げた3DモデリングやPC環境そのものも凄いと思えましたが。)
英語でしか書かれていないグリモワール(笑)を読み漁って文字通りゼロから3Dモデリングを学習していったそうです。

生きているかのような美少女フィギュアの3Dモデリングを前に、木村先生が簡単な造り方や
3Dモデリングの長所、今どれくらいのことが3Dモデリングでできるか、そしてまだ現在ではできないことを
生徒に解説していきます。
目の前で、脚を分断させ、靴下を履かせたり、分割用のダボを造ってみたりと、まるでマジシャンの様。
画面で起きた現実が立体出力すれば本当にフィギュアになるわけですからみんな空いた口が塞がりません。
簡単に縮小させてみただけでも、「あぁ、これが手作業だったら造り直しなんだゼ…」と、ため息をついた
そこの机のお兄さんはきっと過去に地獄を見たのでしょう…。
苦労しても3Dモデリングを覚える甲斐を改めて感じた様です。

私が見ていて3Dモデリングらしいなと思ったのは、
造ったデータをデータベース化させて、今後の作業に活かしていくということ。
例えば、初音ミクで造ったツインテールをブラック★ロックシューターにも流用するということ。
実際にそんなことが行われたかはわかりませんが、手で造る原型では「経験」という
ドラクエの様に数値化し難いステータスが3Dモデリングでは、「データ」として、確実にカタチに残せるということ。
複製すれば手原型でもコピーは造れますが、デジタルであればさらに拡大縮小をかけたり、
新たなキャラクターに合わせた手直しがかけられたりと、これまでの「経験」をより次のアクションに
活かすことができるというわけです。
おそらく、展開するバリエーションがとにかく多い大手玩具メーカーでは既に当たり前に使われている
手法ではありますが、アマチュア原型師さんの活動としても、自分が手塩にかけた原型の一つ一つが
より具体的な場面でまた活かせるとしたらそれは有難いことでしょう。
原型師さんの3Dモデリング活用が今後より増えればそういった共有サイトだって誕生するかもしれません。
「3Dを使えば、楽にできるよ~」とか「3Dで効率的なモノづくりを!」といのもまぁ決して嘘ではないわけです。

木村先生曰く、現在わざわざ『3Dモデリング』と、あたかも単体のテーマとして3DCGを捉えているのは
フィギュア業界くらいのものなんだそうです。機械メーカーや建築などはもちろん、ゲームも、アニメも、
3DCGというのは数ある仕事道具の一つでしかなく、3DCGが使えることを特別なスキルの一つとして特別視
したりはしないんだとか…。
逆に3DCGを扱う環境があまりにも当たり前になりすぎて、現在3DCGそのものを研究し探求する人が少ない、
高齢化しているという危惧もあるんだそうです。確かに、スマートフォンを使いこなす専門家は雑誌の特集などを
見ても増えているのが明らかですが、スマートフォンそのものを造る専門家はそれほど多くはいないことでしょう。
道具が洗練されるとその道具そのものを造る・探求する職人が減ってしまうというのはどの業界でもあるようです。
で、『原型師』という肩書きが示す通り、職人気質なフィギュア業界だけが未だに、
手で作るべきか…CGで作るべきか…という二極論レベルでの論争で元気にやっているんだとか。

(あぁ、これは相馬さんのお話だったけかな…。ちょっと皮肉っぽいからwいい意味で。)

そんな、もはや当たり前の「3DCGモデリング」ですが、3DCGモデラーにとってフィギュアの原型というのは
一つのステータスになるんだそうです。それは、作家性を売り出すチャンスになるということ。
コアなフィギュアファンは、よく誰が造ったかに注目します。またメーカーもそれを知ってか
原型師の名前を敢えて全面に押し出すことが多くあります。
アート性の高いフィギュアならではの傾向ですが、名前が出せるというのは3Dモデラーとしては
自身のキャリアをわかりやすく形成できるまたとないチャンスということで、狙い甲斐のある分野なんだそうです。
もちろん、フィギュアというのは数あるモデリングの中でも、動きでごまかせない。テクスチャーでごまかせない。
3DCGとしても難易度の高い部類に入るそうで、それがいい意味で他人と差を付けられることになるし、
またエンドユーザーにかなり近いところで活躍できるので、名前を売り出すのにより都合が良いのだそうです。
確かに「それくらいの技術ならいくらでも換えが効く」なんて言われた日には、往く先々が心配です。
「あなたの名前だとよく売れるんです」なんて言われて仕事ができればこの先安泰ですよね。

このような、キャリア形成としても魅力的なフィギュア業界ですが、
よく言う「じゃぁ、原型師さんはみんな3Dモデラーさんにとって変わっちゃうの?」という疑問に対して
木村先生はこれまたNOだとおっしゃいます。

「教室を開いて、3Dモデリングを教えることと、フィギュア原型を教えることと、
実践で役立つレベルにまで教え込むという点においてどちらがより難しいか…。」
これが先生なりの判断基準なんだそうです。
究極的には美的感性。造りたいものをイメージしてより、リアルに、より美しく、より見栄え良く造る。
美少女フィギュアにおいて誰もが考えることですが、この目標に向かってどこまで突き詰めていけるかに
おいては、手で造ろうと、3Dモデリングで造ろうと、皆同じ土俵に立っているのだそうです。

目でどれだけモノを捉えているか… フィギュアの原型を造るという点において習熟すれば必ずブチ当たる壁が
それであり、ことフィギュアにおいては、どんな手法であろうと「フィギュアの原型を造りたい」という意識で
物事に取り組んでいる人でなければ成就しないのだそうです。

前回、レプリカントEX2の感想でBUBBAさんの造り方はとにかく「見る力」が半端ないということを書きましたが、
3DCGの世界でも究極のところどれだけ「見る」ことができるか、見たものやイメージしたものを表現できるかが
力量になるんだそうです。人はインプットできる以上にはアウトプットできないんだとか。…なるほどなぁ。

そんなこんなで、これからも三角と四角を相手に奮闘する生徒さん達なのですが、
「高価ないいソフトを見ると、いいソフトを買えば何でも簡単に出来るという錯覚に陥りやすいですが、
どの作業も結局はポリゴンの組み合わせなんです。まずは少ない機能のソフトを一通り使いこなせるようにして、
一つ一つステップアップさせながら便利な機能を覚えていけば、一見遠回りのようにも見えますが、
いざというときにポリゴンレベルで修正できる本当に腕のいい3Dモデラーになれますよ。」

と、熱く締めて下さいました。


感想・まとめ

授業を終えて、想像以上に地味な作業で、本当に根気がいるなぁと私は思いましたが、
原型師さんは皆、一つ一つの作業の中で、これが手作業だったらどうだろうとか、
3Dモデリングで作れればこの先こんなことに活かせるだろうなとか、
吸収するものが多いようで本当に最後まで真剣に学習してらっしゃいました。
きっと、3DCGを活用して造りたいものや、成りたいキャリアが見えているから頑張れるのでしょうね。



この「フィギュア原型師のための初めての3Dモデリング講座」、セカンドシーズンも検討しているようです。
授業内容の詳細は現在検討中とのことですが、原型師さんの中で現在3DCGの導入を検討中の方、
原型師ではなくてもパソコンが好きで、何か自分でもモノが造れるようになってみたいなんて方には、
ぜひオススメの講座内容です。

私の中の金銭感覚では決して安くないので、お気軽にどうぞとも言えませんが、
ゲームやアニメでの活用をメインに据えたローポリ講座ではなく、原型師のための活動として専門的に
テーマを組んだ授業内容ですし、本当に何か3DCGを覚えたいけどどこから始めればいいかわからない
という方の今後を決定付けられるだけの学習内容になっていると思うので、「自分には必要だ!」と、言う方は
ぜひ、3D-GANウェブサイト3D-GAN公式ツイッターをチェックして申し込んでみて下さい。

「フィギュア原型師のための初めての3Dモデリング講座」で、
あなたも新しい「はじめの一歩」踏み出してみませんか?






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