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フィギュア原型師のための初めての3Dモデリング講座(最終講)に行ってきました!

12月23日、「フィギュア原型師のための初めてのモデリング講座」の最終回を取材させて頂きました。
先日取材取材させて頂いたレポートは、昨今の3DCGモデリング熱も相まって多くの反響を頂けました。
読んで下さった方、応援して下さった方、そして取材にご協力して下さった生徒・先生・事務局皆様、
本当にありがとうございます。

さて、最終回の講義は秋葉原と御徒町の間にある2k540の3D-GAN事務所にて開講されました。
内容は、3Dプリンターや3Dスキャナーの紹介と、出力時の注意点について解説など。
ただし、実際に機材を見て、出力サンプルを見ながら触れながらという、
3D-GAN主催ならではの贅沢な講義でした。


生徒の成長をありありと感じれた卒業作品

講義の内容を細かく伝えたいところですが、それは実際に講義を受けていただいた方が良いでしょう。
私としては、まず第一に生徒皆さんの上達の凄まじさをお伝えしたいと思います。

今回、出力時の注意点を解説する上で、受講生の卒業制作作品を実際に
拝見することができましたが、もう本当に皆さんの上達が凄まじくて驚きました。
具体的には、卒業課題としてモデリングした、今年の干支である「辰」を、「MoNoGon」という
出力チェックソフトを用いてポリゴンの抜け等がないかを実際に確認してみるという作業を見せて頂いたのですが、
初めはドラゴンボール(簡単な球体)を造るのにも四苦八苦されていただろう生徒が
立派な神龍(シェンロン)をモデリングされているのです。これには本当に驚きました!

辰なんてまた難しそうなテーマをよくやるなぁ…と、思っていたのですが、
初め、何をするにもおぼつかない操作だったところから、
教科書と先生の指示に習って何とか真似ていくところへ進化し、遂には、
自分がカタチにしたいモノを自身で操作を考え表現できるところまで羽ばたいた!!
そんな、充実感・満足感を卒業制作を通じてありありと感じることができました。

blog05_DSC01740.jpg
生徒の卒業制作作品を「MoNoGon」でチェック。凄い筋骨隆々とした辰ヘッドリングです。

blog06_DSC01742.jpg
問題がある部分が色付けされわかりやすくチェックできます。こうして拡大してみると
どんな複雑な形でもあくまで三角や四角の面の積み重なりで構成されていることがわかります。


blog07_DSC01746.jpg
卒業制作作品その2。パソコン画面を撮るのは難しいです。
各作品については3D-GANウェブサイトに公開されているので参照下さい。
顔と体のギャップが可愛らしいですが、手抜きとは違う愛らしいディフォルメにまとめられています。


blog08_DSC01747.jpg
こちらは腕や脚にある赤い線がポリゴンに穴が空いていること表しています。
その場で修正して、出力できる状態に仕上げていきます。



もちろん、それは一人一人が根気強く真剣に学習を進めた賜物で、
ただ何となく授業に参加しているだけではとても身に付かなかった技能でしょう。
また、多くの受講生が原型師として長く「モノの姿をイメージしていく訓練」を積んでいたからだと思います。

これまで全く原型制作などのご経験がないという生徒さんのお話を伺うことができました。
「授業の内容を理解して、一つ一つの操作を覚えることはできたけど、その知識を用いて、
例えば辰をデザインしようとする時に、一体何をどのようにデザインしていけば辰になるのか、
それを考えなくてはいけないのが最後に残った私の課題となりました。
道具の操作を覚えることと、イメージしたものを描くことは、似ているようで全く違うなと思いました。」

あぁ、全くもってその通りだなぁと思いました。

前回のモデリング講座の記事で、
「インプットしたもの以上に人はアウトプットすることができない」というお話を掲載しました。
正に、何を造りたいのか、どのように造れば良いのか、については
3Dモデリングの他にもっともっとデザイン的な勉強をしたり、イメージをカタチにする訓練をしたり、
努力が必要な様です。
しかし、人は何か道具の扱いを覚えること、つまり、アウトプットする手段を身につけることによって
より注意深く、より関心を持って、インプットしていく力も養われるのではないかと思いました。
この講座を受けたことがきっかけで、創造することの面白さに目覚めてくれればいいなぁと思います。
私も、皆さんに負けないように好きを追求することをもっともっと頑張っていきたいものです。


試作という工程

そんな生徒の卒業制作に感心する中、小野田先生によって、各出力機の特徴が説明されていきます。
ABS樹脂・アクリルレジン・光硬化樹脂・ファインナイロン粉末…等、本当にいろいろな素材、そして、
出力方法があるんですね。ケミカルウッドの「切削」などもポピュラーでしょうか。


blog01_DSC01763.jpg
各出力機ごとによるサンプル達。7種類+切削の出力方法がここでは紹介されました。
それぞれ特徴があり、よくその特徴を理解して出力しなければなりません。


blog02_DSC01777.jpg
ABS立体出力サンプル。コストパフォーマンスに優れた出力ですが、積層の段差が一番目立つ出力方法です。
シンナー系溶剤で上手に溶かしてあげれば処理できるとのことです。


blog03_DSC01766.jpg
光硬化を用いた立体出力サンプル。こちらはジュエリー業界などで用いられているもので、
かなり表面がツルツルとした仕上がりになります。ただし、かなり値が張ります。
機械で正確に出力することは簡単ですが、機械で人間の美的感性に耐えうるものを出力するというのは
相当に難しいのだなぁと思いました。


blog04_DSC01781.jpg
切削という出力方法も忘れてはいけません。機材そのものも比較的安価で、
トライ&エラーを行いやすいところがやはり魅力ではないでしょうか。
ただし、表裏同時に切削できない・原点がズレると失敗する・刃の可動範囲でしか切削できないなど、
まず切削機を使いこなすという点においても試行錯誤が必要です。


簡単に言えば「価格が高いものほどツルツルになる」という様子です。
しかし、「お金さえかければ全てが上手くいく」と、いうわけではないようです。
これまでの手で造る原型であれば、原型=試作=作品 と、ある種の三位一体が成り立ちますが、
3DCGで造る原型となると、原型(CG)→試作→作品(出力原型) と、それぞれ工程が生まれ、
特に原型と試作のトライ&エラーがどれくらい積み重ねられたかで作品としての質が大きく変わります。
そのため、多くは立体出力サービス業者さんに出力を委託するのですが、
やはり業者委託という過程を経るので、多少金銭と時間的なコストがかかります。
十分なトライ&エラーを重ねた上で、最終的な作品として出力したいとなると、
どうしてもまだ立体出力の個人利用に関しては難しいなぁと思いました。


それでも、何百万円もする機械を家に置く訳にもいかないので、委託サービスは現実的で有難いサービスです。
もっと、立体出力を個人で利用するようなモノづくりのモデルが増えれば出力コストが下がるかもしれません。
モデリング人口の増加を願うばかりです。

一先ずのところ、一発で思い通りに出力するのというのは相当難しそうです。
よく経験を積めばいづれは大丈夫とは思いますが、初めのうちはやはり小道具など
できるだけ簡単で小さく、予めサイズを数パターン用意したものを出力して、
「原型に役立てる」といった使い方で3Dモデリングを活用するのが無難かもしれません。

あくまで道具の一つとして、3Dモデリングの「何が優れているか」をよく考えて
上手に付き合ってみることが大切なのではないでしょうか?


まとめ

今回、2回に渡り「フィギュア原型師のための初めてのモデリング講座」を取材させて頂きました。
トップを走る方の作品は雑誌やネットで拝見することができますし、とにかくかじってみるというレベルでは
フリーソフトのものも多いのでそれなりに体験できますが、まさに今、3DCGに取り組み羽ばたかんとする
過程を見ることができたのは私にとってまたとない良い機会となりました。

3DCGを覚えるというのは、決して簡単なことではありませんが、
このような講座の開講によりモデリング人口が増加することによって、
講座のハウトゥーが確立され、書籍の内容も充実し、また、SNS的な相互扶助も整えられ、コストも下がり、
技術の習得とその伝播が飛躍的に伸びていくのだと思います。
私もこのような記事から少しでも、興味を持って頂ける人が増えたら光栄に思います。

思いっきり宣伝ですが、
「フィギュア原型師のための初めてのモデリング講座」は、現在第2期生を募集中とのことです。
2月26日に第2期第一回目の講座を予定しておりますので、WFの準備に忙しいとは思いますが、
その後のさらなる技術習得に向けて、今からご検討してみてはいかがかと思います。

3DCG等、なくても困ることはないですし、
あっても生徒さんの体験談の通り、表現力そのものが向上するものでもありません。
時間もかかりますし、お金もかかります。
それでも、3DCGにはコンピューターならではのメリットがたくさんあります。
何か行き詰まり感があるディーラーさんは、思い切って受講されると良いと思います。
原型師でなくても、モノを形にすることにさえ興味があればこれ以上ないきっかけになると思います。


新しいフィギュアとの向き合い方が見つかることを心よりお祈り致しております。



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Author:yuu
ガレージキットのイベントに出没しては写真を撮ってます。
取材は足で、直に聴く!をモットーにレポートを書きます。
まだ2010年のワンフェス冬が初イベント参加のピヨピヨですが
どうぞ宜しくお願い致します。 

ツイッターしてます。yuu_T556です。
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