ガレージランナー

ガレージキットをテーマにツイッターじゃ文字数足りないことをあれこれ書く

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ワンダーフェスティバル2011[冬]トレンドレポート後編

前半では、新しいモチーフや版権の展開と課題をテーマにガレージキットのトレンドをお伝えしました。
この後半では、ガレージキットという『モノ作り』に留まらず、『コト作り』に新たな意欲を見せる
ガレージキットディーラーの活動を紹介したいと思います。


【後半:眺めるだけではもったいない!参加が魅力のガレージキット】

Q:ダイすきットは、ガレージキットの新潮流となれるか?

カラーレジンを世の中に広めた第一人者と言えば、りゅんりゅん亭遠那かんし氏でしょう。
プロの原型師としても大変人気が高い著名なディーラーです。
そんなりゅんりゅん亭から、今回新企画として『ダイすきット』というシリーズが発表されました。

WF2011wトレンドレポ後半01
ディフォルメされた主人コマとオトモコマがダイすきットの主役。可愛くて個性的なキャラクターがたくさん集まります!

WF2011wトレンドレポ後半02
テーブルの雰囲気。ちょっと写真の撮り方を誤りました…。ぐるぐる回しながら遊ぶ様はモノポリーに近い…?

WF2011wトレンドレポ後半03
ゲームを盛り上げる飾っても満足なスタチューコマ。
特にりゅんりゅん亭さんのスタチューはカラーレジンで初心者にも組立て易い設計です。


WF2011wトレンドレポ後半04
夢のカグツチノ公国から『ダイすきットなカグツチさん』とスノー☆キャットから『マコ』(無人少女)
カグツチさんは、カラーレジン製で、りゅんりゅん亭『リペたん』(フィギュアのフィーたん)と同じ脱衣スタチュー。芸が細かいです…。


ダイすきットの簡単な説明を、ダイすきットWEBサイト・りゅんりゅん亭WEBサイトから引用します。

ダイすきットWEBサイト…コンセプトより
「ダイすきット」は作って!飾って!遊んで!楽しいカラーレジンキットシリーズです。

りゅんりゅん亭WEBサイト…ダイすきット参加ディーラーイントロダクションサイトより
コラボレーションをすることが目的でこの企画を立ち上げました。(中略)
個々のディーラーのフィギュアに『共通項』を設けることでコラボという形でアピール


(ん…?カラーレジンであることは重要なのかな?誰もが作れるキットという意味で拡大解釈していいのかな?
まだ、サイトの内容は詰め込めそうな気がするし、シンプルに伝えるには難しい想いが多いような…。
まぁ、ユーザー向けディーラー向けにどう説明すると収まりが良いかという議論はここでは割愛します。)

ガレージキットに「遊ぶ」という付加価値をつけたことも大変大きな『コト作り』なのですが、
私が思うに、この企画の一番のポイントは、原型師誰もが企画に乗っかれるブランドを立ち上げたということでしょう。

今回、スターティングメンバーとして、
夢のカグツチノ公国」「ぐりむろっく」「スノー☆キャット」「軽音堂」(当日イベントのスタンプラリー順)と、
企画にいち早く乗っかった「M.F.U (fg)」、サポーターのmoeyo.comが会場にて、ダイすきットを盛り上げていました。
プロモーションビデオにも登場するスターティングメンバーは、皆が超一流ディーラーなので、
正直、怖気ずいてしまいますが(笑)、このダイすきットが成功するためには、いかにして、
駆け出しの原型師さんが企画に乗っかってくれるかにかかっていると思います。

それは、ダイすきットのコンセプトを改めて引用することで読み取れるかと思います。
削りたい量ですが、情報に齟齬が発生するといけないので、ここはそのままコンセプト全文を引用します。

りゅんりゅん亭WEBサイト…ダイすきット参加ディーラーイントロダクションサイトより

昨今のワンフェスでますます強く感じるのは、ワンフェスの主役は「企業」であることです。
実際会場を見ても、企業のフィギュアはオールスター原型師のハイグレードなクオリティのものが目白押しですし、
とても魅力的な展示です。
対して一般ディーラーは出来の良い一般ディーラーのオリジナルフィギュアも広すぎる会場の中で、
個人の範囲でのアピールにとどまってしまいます。
せっかくのイベントという貴重なアピールの機会を生かせないでいるように感じます。
そんな中、個々のディーラーのフィギュアに『共通項』を設けることで
コラボという形でアピールすれば
多くの人の関心を集めることに繋がるのではないかと考えました。
そこで今回、ご提案させて頂く「ダイすきット」ですが、
実際キットを買った人が、ゲームで遊ぶことはあまり無いと思いますし
共通項がミニゲームであることに疑問を持たれるかと思いますが、
それは極力制約を少なくした『共通項』を設ける為の手段としてのミニゲームです。
皆様が日頃作ってらっしゃるフィギュアに『共通項』を設けることはとても難しいですが
フィギュアに『ゲームのコマ』としての機能を持たせることで「共通項」に出来ます。
特にディフォルメフィギュアを作っている方等はそのままコラボに参加可能となります。
その共通項により、たとえば、「カグツチちゃん VS 殺ちゃん VS リペたん VS ぷにカラー」 という、
ワクワク感を演出できると考えています。
極力制約を少なくした『共通項』を設けたダイすきットに、より多くの方が参加して頂ければと思います。

(引用終わり)

私も、ワンダーフェスティバルを初めとするガレージキット当日即売会はアマチュア原型師が
あぁでもないこうでもないと造り上げたダイヤの原石のような、荒削りでも「面白い!」「素晴らしい!」と、
思える作品達こそが主役だと思っています。

個人事業主として自己完結しがちな各ディーラーの創作活動を、ダイすきットというブランドでつなぎ、
ディーラー同士に共に会場を盛り上げようという連帯感が生まれればなんとステキなことでしょうか。


特に、スターティングメンバーが素晴らしく豪華ですから、駆け出しのディーラーがダイすきットへの
参加をきっかけにディーラーの輪に入ることができれば、これ以上ない先生を得られること間違いありません。
ぜひとも、これからガレージキットディーラーを目指す人にはまず一番に挑戦して欲しい企画です。

また、同時にダイすきットには、ぷにカラー23を初めとする
「一般参加のお客さんに、もっとガレージキットへ興味を持って欲しい」という遠那かんし氏が
これまでカラーレジンを通じて込めてきた想いがありますので、腕に覚えがあるディーラーには、
カラーレジンの導入や、ガンダムマーカーで簡単塗装OKなど、「初心者に優しいキット」
一つ制作の課題にしていただいて、参加すればより良いかと思います。

ベテランも、ルーキーも、モデラーも、ビギナーも、一つ屋根の下『ダイすきット』を持ち寄り遊ぶ!
そんな光景が早くみたいですね!


 ☆ ☆ ☆  ☆ ☆ ☆


【後編その2:造るを魅せる―ライブストリーミングというパフォーマンス】

さて、そんな一流原型師がガレージキットの再興を目指し、奮闘する中で、インターネットを通じて
原型制作そのものを一つのイベント・パフォーマンスとして発信するディーラーも多くなりました。
他にもこの活動を行っているディーラーは多いのですが、今回代表として2つのディーラーを紹介します。

WF2011wトレンドレポ後半05
ロクサネさんは、抜群のプロポーションとディティールを兼ね備えたキットでした。
オリジナルにも関わらず完売達成。イベントデビュー作とはとても思えない。素晴らしいです。


WF2011wトレンドレポ後半06
カールする髪の毛の表現や、服のデザインなど、「それどうやったの?」と、思わず聞きたくなるポイントが満載。
キャラクター設定の、クールなお嬢様ツンデレ天然系が表情によく表れています。


WF2011wトレンドレポ後半07
後ろ姿。凄く凛々しいです …あ!    ……保存しとこ。

破滅の造形部委託にてイベントデビュー作として発表された『ロクサネ』は、
原型師ぱっとん氏がご友人風人氏の描いたオリジナルイラストを立体化。

ぱっとん氏は「ニコニコ生放送」というインターネットのライブストリーミング放送(つまり生放送)を通じて、
毎夜制作課程を公開していました。

ぱっとん氏ご本人は、「公開している方が作業に身が入るから。」ということで生放送を行っているそうですが、
生放送を通じて「どうやって削っていくの?」「その道具は何?」「ファンドやパテ(原型を造るための素材)は
どんなものがいいと思う?」など、あらゆる視聴者からの質問や相談に答えながら着々と作業を進めていくのです。

ワンダーフェスティバルの会場で実際に完成された作品を見ると、ロクサネ自身が放つ魅力と共に、
ライブストリーミングを通じた、完成するまでのドキュメントがより深い魅力として輝いていました。
同じような気持ちで作品をご覧になられた方もいらっしゃったのではないでしょうか?
創作の面白さがストーリーとなってロクサネには詰まっているのです。

また、映像を発信するということは、新たな創作技術の共有に寄与します。
二十数年前、怪獣模型が全盛期だった頃(私は、まだ幼稚園児くらい?)ガレージキットを造るには、
素材・道具・工程…多くの作業要素が謎に包まれていました。
それが、模型雑誌の刊行やインターネットを通じて、一気に共有されるようになりました。
そして、今は、動画を通じて技術という言葉ではいい表しがたい要素もリアルに伝えられるようになりました。
やりきれる根性と、反映できる技術があれば、知識という壁は容易に乗り越えられるようになったのです。
実際、ぱっとん氏自身も私と同じ二十五歳の、とても若い原型師なのです。

 ☆ ☆ ☆  ☆ ☆ ☆

技術や、知恵がライブストリーミング放送というイベントを通じて共有される中、
放送をより、ショーイベントとして昇華させるディーラーも現れました。

WF2011wトレンドレポ後半08
看板娘ということで、その名に相応しく看板を手に卓を盛り上げていましたw
獣耳にコウモリ羽根と、視聴者のなんとなくストレートな欲求(?)がデザイン化されています。


WF2011wトレンドレポ後半09
優しい瞳、丁寧に造られた口元が素敵ですね。応援されていた皆の優しい想いが込められています。

Withきばこの新作、看板娘牙子は、ニコニコ生放送を通じ、視聴者が皆で
キャラクターを出し合い、投票し、生まれた、まさに企画から完成までの創作課程の全てを
ファンと共有したオリジナル作品
です。

残念ながら今回は展示のみとなりましたが、「造ることを楽しむ」という
アマチュアディーラーの原点が詰まった作品です。生放送を通じて、こちらも多くの視聴者に
造ることの面白さを伝えるモノを造るだけでない、コトを創る企画となりました。

 ☆ ☆ ☆  ☆ ☆ ☆

まとめ…

ワンダーフェスティバルの来場者などを見るに、フィギュアファンは年々増加しています。
では、その中でガレージキットのファンは比例して増加しているのでしょうか?

インターネット等を通じて得た知識から、若くてもプロ顔負けの傑作をいきなり造りだす原型師が
彗星の如く現れることも、もはや当たり前になりました。
しかし、下手でもいいから「自分の本当に造りたい、世界に一つだけのフィギュアを造るんだ!」という
ガレージキット本来の泥臭い志は、ワンダーフェスティバル来場者の心に熱く届いているのでしょうか?

ガレージキットディーラーは当然ながら造形することが好きで好きでたまらない人種です。
そんな彼ら彼女らですから、作品が注目されたり売れたりすることと同様に、
皆に「造ることの面白さ」を伝えたいという思いを切実にもっていたりします。
今回、取り上げた3ディーラーもきっと「企画や放送をみて、ガレージキットを組みたくなりました!
原型をつくって見たくなりました!」という反応があれば間違いなく喜ぶのではないかと思います。

ガレージキットは、荒削りなものも多いですが、フィギュア業界にとって創作意欲の源泉です。
私はそんなガレージキットが大好きなんですね。

これからも、コラムを通じて少しでも多くの人にガレージキットの魅力や情熱が伝えられれば幸いです。


次回は、ワンダーフェスティバル2011[冬]個々の注目作品を(回りきれなかったけど…orz)
フィギュアコミュニティサイトfgを通じて紹介していきます。1ヶ月くらいはかかるでしょうか…。
紹介が一通り終われば、ガレージキットを中心とした今のフィギュア業界の状況考察なんかをテーマに
またコラムを書こうと思います。『ガラスのガレージキットを救え!』そんなタイトルだけ浮かんでいます。

不定期連載ですが、fgやツイッターでお知らせしますので、今後とも応援宜しくお願いいたします。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました<(_ _)> 

スポンサーサイト

« ワンダーフェスティバル2011[冬]出展作品レポート 編集後記|Top|ワンダーフェスティバル2011[冬]トレンドレポート前編 »

コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

記事一部修正

ご指摘いただいたので、一部記事を修正させて頂きました。
指摘のポイントと修正のポイントを伝えないと記事に深みもでないので、
変更点を公開させて頂きます。

> ロクサネの写真下の「プロモーション」はプロポーションの間違いかな?

おっしゃる通りでした。プロポーションに変更しました。ご指摘ありがとうございます。


> fgなどで写真を見る限り、ロクサネは腰の部分のデッサンが狂って
> いるようにしか見えない。

こちらは、私は狂っている…狂っていたとしても美しいと主観的に感じるものがありましたので、
表記を変えずに掲載させて頂きます。ご納得いただけないかもしれませんが、何卒ご容赦下さい。


> それと怪獣物のガレキが主流で製作方法を暗中模索していた時代
> は25年以上前、30年近く昔の話。
> その当時でさえ同人誌などで情報を広めようと努力してた人達はいたよ。
> ブラックボックスって言葉も使い方おかしくないかい?

十数年の表記を二十数年に改めました。
ブラックボックスという言葉を謎という言葉に変えて表現を柔らかくしました。
同人誌などで情報を集めていた人たちの時代についてはさらに勉強して
新たにコラム等で別途紹介できるように努めて行きたいと思います。

ご指摘頂きありがとうございました。これからも応援宜しくお願い致します。

ターニング・バース(回的視野)

こんばんは~

サザビーに於いて村上氏の作品の落札価を前提にして・・・

発掘されたミロのビーナスが胴体が僅かに長くデイフォルメされている。

人間が ”美しい”と感じるモノを造形する際にアレンジ・・・個人の解釈、思いが・・・”個性”となって反映されていくものだと感じます。(集団造形に於いてもプロデューサーは必要)

カタチの理想を心に描き・・・追求し具現化する行為は・・・この世にナイモノを求め続ける・・・素晴らしいと思います。

魔法少女のことを批判出来るのは・・・魔法少女だけ・・・・(爆)

えぇ~マギカはチェックしています(キチっぷりの露呈~笑)


個人ディーラーとしての発現・・・前回の版権に関してのレポも面白かったです。

入場者数の増加も一時的な現象のようにも感じます。
応援しなければ~マイノリティ化は避けられない


原型師はディーラー参加数で増えているのは確認出来ますが
個人的視野ではモデラー人口は減っているのでは?・・・と感じてます。

今回のレポは切り口が斬新・・・個々のディーラーのフィギュアに『共通項』を持たしていくという考え方は素晴らしいと思いますし
ライブストリーミングから生まれた造形というのは興味深い・・・。

質問に丁寧に答え造形を進めていく~”親切”はきっと自分に帰って来ますから!

Fgレポ・・・少しずつのアップで良いので期待してます!

ブレキャミ様>ありがとうございます!

たくさんいるのに、何か不安でならない。そういう声がよく届きます。
具体的な根拠があるわけではないのですが、
なんとなく、「衰退している」そう思ってしまう昨今なんですよね。
そのなんとなくをこれから少しでも解明・共有できればいいなぁと思っております。

はい!fgレポも着々と進めていきますので、応援宜しくお願いします。
(いやぁ、もうだいたいのWEBサイトがWFレポート終えてますよね^^;滝汗ドバァ)

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://garagerunner.blog121.fc2.com/tb.php/9-7c20d437

Top

HOME

yuu

Author:yuu
ガレージキットのイベントに出没しては写真を撮ってます。
取材は足で、直に聴く!をモットーにレポートを書きます。
まだ2010年のワンフェス冬が初イベント参加のピヨピヨですが
どうぞ宜しくお願い致します。 

ツイッターしてます。yuu_T556です。
E-mail dekodekoodeko(アットマーク)msn.com

[ジャンルランキング]
サブカル
774位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
ガレージキット
13位
アクセスランキングを見る>>

QR

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。